「神谷愁を殺すよう組織から命じられたのは俺です」

話しは続く。
なんとなく予想してだが、やはり悪い予感は当たる物だ。

村人もそれを予測してたのだろう。
静寂は保たれている。

佑の端整な顔が憂いを帯びた。
言葉に悩んでるのか、あたしと同じ場所の口ピを噛む。

「そうか…」

八重が口を開く。

「申し訳ないが2、3日この村に滞在してくれないか?」

「そのつもりです、組織からも言われてますし」

楼蘭荘から佑とあたし宛ての手紙が来た時、ほとんどの組織の人間の表情が凍った。

その凍結は組織の流出が原因だと思っていたが、他に理由があるみたいだ。

「申し訳ない、ありがとう」

指令のない任務が始まる。


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