「ぷっ…あははははっ!」 龍也の言葉を聞き、初音はいきなり笑いだした。 「んだよ、せっかく言ったのに笑いやがって…」 「だって…、全然龍也らしくないなぁって思って」 「うっせぇ、…んな事自分で分かってんだよ」 「龍也、いつも素直じゃないもの………くしゅっ!」 「いい加減喋りすぎたな、ほら帰るぞ」 「…うん」 龍也の手が初音の手を掴むと、そのまま自分のコートのポケットに突っ込んだ。 初音もポケットの中で龍也の手をギュッと握りかえしていた。 (オワリ)