すると、あたしの背中からずりおちる学ラン。 …誰かがかけてくれたんだ。 「あっ、起きた?」 いきなり降ってきた声にあたしは驚いた。 「…佐久間くん?」 それは、あたしの隣の席の男子だった。 人見知りのあたしが、健太以外でクラスで唯一話す男子。 「よく寝てたね。 寒くなかった?」 「寒くなかったよ。 …これ、佐久間くんの?」 「ん、そうだよ。」 そう言いながら佐久間くんはあたしから学ランを受け取った。 …ちょっと健太かもって期待したあたしがバカみたい。