何もなかったかのように、また一日が始まる。
でも、私にとってはこれからまた特別な毎日が始まる。
水嶋くんが好きだ、と胸に秘めて
友達として、ではなく。
「りいちゃん!!一緒にトイレ行こ?」
「うん、いいよ!!」
笑うと目が細くなる彩花のカワイイ笑顔は、私の心をグサリと突き刺す。
申し訳ないと思ってしまう。
でも、水嶋くんを想う気持ちは負けていないと強く自覚している自分がどこかにいて…
本当は、協力なんて出来るはずがない。
「本気で水嶋くんのこと好きになっちゃった。私頑張るから。」
真っ直ぐな目で、もう彩花に笑顔は消えていた。
それは、何か固い決意のようにも聞こえた。
まるで、私の気持ちを見透かしているように……
「頑張ってね。」
私にはそれしか言えなかった。

