[短]6月の第2ボタン


学校が終わると、僕は『いつもの』場所へ行く。


『いつもの』と言っても、大したことをしているわけじゃない。


ただ、父の助けになればと、ちょっとしたアルバイトをしているだけの話。


とは言え、所詮高校生のアルバイトなど小遣い稼ぎにしか過ぎず、

でも、それでも父は「頑張れ」と背中を押してくれた。



空を見上げた。


空はどこで見たって同じ『空』のはずなのに、『あの町の空』が、今、酷く恋しい。


この空には『彼女』はいない。


そんなことあるわけがないのに、無意識にそんなことを考えている自分。


こんなことばかり考えても、埒があかない。


そう思い、今日もまたアルバイトへと向かう。



「…きゃ!すみません!!」