「部長、長生きしてね。私より長生きしてくれなきゃ嫌だよ」


長生きするわなって言おうとしたら、真奈美がこんなことを言う。


真奈美より長生きなんて、無理やろ!!


突っ込みを入れる。




「それは無理やろ!俺おばけやん!」




「部長だったら大丈夫だから・・・お願い!!」





真剣に俺にお願いする真奈美が愛しい。



「お前長生きしそうやからお前より生きるのめっちゃ大変やん。でも、できるだけ長く生きて、お前のこと寂しがらせへんようにするから」



「部長~!じゃあ、早く結婚して私の手料理食べてね。薄味の健康食作るから」




旅館の部屋に戻ると、仲居さんがふとんを敷いてくれていた。



まぁ、当たり前なんやけど、2つのふとんくっつけて・・・



夫婦やと思ってるんかな、仲居さんは。



来年は夫婦として、またこの旅館に来たい。



忙しいけど、今年中にお前を嫁にもらいたい。


でも・・・20歳も年上の俺を、真奈美のお父さんはどう思うんやろ?




多分俺とお父さんの方が年齢近いんやろうなぁ。




前の結婚の挨拶の時は、両親公認やったし緊張もせんかったけど、

今回は・・・


めっちゃ緊張しそうやぁ、俺。