涙の欠片


「俺の家、リュウさんの隣。だから知ってる。って言うか、あの2人マジで怖ぇんだよ、力だけではなく口でも勝てねぇ。噂流れてんじゃん?だから学校内では赤の他人なわけ。噂と言うダリーもんに入りたくないし、俺一人が好きだから」


そう言って一馬は目に置いていた腕を頭の下に置き、あたしに目を向けてうっすら笑った。


「そーなんだ…」

「俺、言っただろ。後でどうにかなるって」


確かに一馬は言った。

初めて教科書を拾ってくれた時に言った。



“あたしに話し掛けないで”

“それは俺の勝手”

“あたしが困る”

“後でどうにかなんだろ”


その時はその意味なんて分からなく別に深く考えてなかった。

だけど、その意味がやっと今に繋がった。


「…ごめんね」


小さく呟くあたしに「…って言うか」と一馬は声を漏らし深くため息をつく。


「止めようと思ったら止められてたんだけどな…」

「どー言う事?」