涙の欠片


まだ眠ってから1時間しか経っていない。

寝ないようにと思っていても、いつの間にか眠りについている。そして嫌な夢に犯される。

最近はいつもこうだ。

睡眠が1~2時間の所為か頭痛が増してくる。


部屋の電気を点けクローゼットの中から新しい着替えを手にして風呂場へ向かう。

シャワーを浴び終えた後、リビングに行き冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し自分の部屋に向かう。

ガラステーブルの前に座り、その上に置かれている頭痛薬を口に含み水で流し込む。


カチカチと聞こえてくる時計の音が自棄に耳に入り込み苛立ちを増す。

寝てしまうと、また悪夢が入り込んでくるからこのまま夜が明けるのを待つ。

左腕に刻まれた傷を右手の人差し指でそっと撫でて、それを遮る様に床に落ちていた白いリストバンドを手に嵌めテーブルに顔を伏せた。