涙の欠片


「そういやアイツ電話しつけぇんだけど」

「お前出てんの?」

「出てねぇよ」

「その内ストーカーされっぞ」


突然、笑い声とともに近づいて来る男の声にビクっと身体が震え、あたしは急いでタバコの火を消して立ち上がり足を進めた。

進めて角を曲がった瞬間おもいっきり、あたしの肩に鋭い痛みが走りあたしは左肩を押さえた。


「いってぇよ。おいっ!!」


凄まじい怒鳴り声の後、笑い声が飛んでくる。


「お前もうちょっと優しく言え――…えっ、」


咄嗟に掴まれた左腕に寒気が走る。

怖い…。

俯くあたしの視界に入るのは、2人のすっごいずり下がったズボンの男の足。

身体を恐縮させるあたしに驚きの言葉が飛んできた。