「汚ね…」
ポロっと出た言葉は無償にも落ち着いていた。
飲んだやつかけんじゃねぇよ。
髪から落ちてくる水滴を手で払い、ブレザーにかかっている水滴も手で払う。
スカートのポケットに手を突っ込みタバコの箱を取り出し、その場にしゃがみ込む。
しゃがみ込んで1本銜えて火をつけた。
こんな時によくも冷静で居られる自分に呆れる。これこそ母の血だ。
アイツの彼氏なんて知らねぇよ。確かに寄って来て話掛けてくる男は居た。
だけど誰かは知らない。でも、一馬ではない…
同じクラスなのに一度もあの女達と話してる所を見た事がない。
まぁ、そんな事どーでもいい。
タバコの煙を吐き出し不愉快に落ちてくる水滴にイラッとする。



