「ちょっと!!」
「無視する気?」
甲高い女の声が上がる中、唖然とするあたしにリュウは目を向け車に指差す。
あたし?!
戸惑うあたしは自分の顔に指差すと、リュウは頷いて運転席に乗り込む。
どうすれば…と戸惑っていると後部座席の窓が全開され、そこから翔平が手招きをして“はーやーくー”と声を出さずに口を動かす。
あたふたしながら立ち上がった瞬間、女達の鋭い目付きがあたしに突き刺した。
「あんた誰だよ」
通りすがりにそう吐かれた声は、さっきの声と同一人物とは思えないほどの低い声だった。
あたしは何も言わず手招きしている翔平の元へと駆け寄った。



