涙の欠片


「……はい」

「ちょっと、何処にいんのよー!!もう皆、教室から出てるよ」

「うん、すぐ行く」


パチンと音を鳴らして携帯を閉じ、そのままポケットに突っ込み教室へと向かった。

廊下に立って辺りをキョロキョロしている美沙にあたしは駆け寄った。


「ごめ…」


そんな呟くあたしに美沙は目を見開いた。


「うわっ!!恵梨菜、髪どうしたの?黒くなってんじゃん」


驚いた声を出し、美沙はあたしの髪を手で触る。


「うん。あたしなりの終止符ってやつかな…」

「へー…」


今だに驚いている美沙にニコッと微笑み、あたしは手に持っている鞄を机に置き美沙と一緒に体育館へと向かった。


入場の合図がかかり順番に生徒達は体育館の中へと足を進ませる。

パイプ椅子に座ってマイクで先生達が話す中、あたしはぼんやりと今までの事を思い出していた。