涙の欠片


あたしがベタベタになって、リュウが不機嫌そえにあたしを初めて連れてきてくれた空き地。

あの日の出来事は今でも忘れられない存在になっている。

もう1年以上ここには来てなかったけど、もうここに来る事もないだろう。

その空き地をあたしは目に焼き付け、木に囲まれた裏道から体育館の裏に行った。


卒業式の日でもあって中からはザワザワと騒がしい声が聞こえる。


そしてあたしは上を見上げて2階の窓を見た。

あの窓から翔平が大きく手を振っていて、その横でリュウは冷たい目付きであたしを見下ろしてた。


ホント昔の記憶のような、つい最近のような記憶だ。

見上げていると突然ブレザーのポケットに入っている携帯が勢い良く震えだし、あたしは携帯を取り出した。




…―――美沙。