「あたし…、あたしさぁ、もうこれ以上自分を守っていく自信ない…」
小さく声を震わせながら言った途端、あたしの頬に涙が走った。
それと同時に別の冷たさが、あたしの頬を伝う。
…―――雨だ。
「もう疲れた…」
「―――…恵梨菜?」
「もう嫌…」
「…恵梨菜?」
「もうしんどいよ…」
「恵梨菜!」
「もう生きるの嫌」
「恵梨菜!!」
一馬の声がだんだん大きくなると同時に空から降ってくる雨も次第に強くなる。
アスファルトの色がだんだん雨に打たれて変わっていく。
ギュッとフェンスを握る手に力が入るたび、あたしの頬に熱い涙が走る。
「あたし…。昔からこんな感じで学校の中でも浮いててさ、嫌がらせされたりして一時期、行けなくなった時もあった。でもさ次第に、別に何されようが何も思わなかったし、どう見られても別に良かった。
でも…、でもね…」
頬を伝う涙と、込み上げてくる何かが喉に詰まり言葉を遮る。
あたしは深く深呼吸をして話を続けた。



