目が合ったにも係わらず、リュウはすぐに目を逸らし何もなかったかのように足を進める。
その姿に胸が苦しくなった…
「ちょっとぉー、気を付けてよねぇー」
リュウの隣にいる女は後ろを振り向きながら甘ったるい声を出し、リュウの肩に寄り添って歩いて行く。
「…ごめ…んなさい…」
思わず小さな声を出したあたしに美沙は声を張り上げた。
「ちょっと、何であんな女に謝ってんだよ!!」
美沙の声がジン…と耳に響く。
道路の真ん中で立ち尽くしているあたしの身体に通りすがりの人達の肩がぶつかってくる。
「ごめ…」
「はぁ?あたしにまで謝ってんの?」
“もう!!”と美沙は不機嫌な声を出し、あたしの腕を掴んで足を進めて行く。



