俯いた顔を上げ美沙を見ると、美沙は目の前をボーっと見つめている。
その先に目を向けると、だんだんこっちに向かって来るリュウにハッとした。
ヤバイ。
逃げなきゃ…、
あたしは慌てて美沙の腕を掴み勢い良く足を進めた。
その拍子に美沙が持っていたショップ袋がストンと小さな音をたてて落下する。
あー…、もう!!
今だにボーっとしている美沙の変わりにあたしが落ちた袋を拾う。
だけど、焦っている所為で手に掴んだと思ったら、また下に落ちて気分も最大限に苛々してきた。
掴み取って、もう一度美沙の腕を掴んで足を進めた時、あたしは前から来た誰かとぶつかり肩に痛みが走った。
「ごめんなさい」
焦って声を出し、ぶつかった相手を見上げるとあたしの目は最大限に見開いた。
…―――リュウ。



