涙の欠片


「帰れよ…。お前の顔なんて見たくねぇよ」


あたしの頬に涙が走った。

唇を噛み締めたまま、投げられた服に身を包みあたしは達也に頭を下げた。


「ごめんなさい…」


そう言ってあたしは達也の家を出た。

はっきし言って達也の言った事は少し当たってた…

確かにリュウの事、考えてた。


でも、達也を想ってた事はホント。でも、帰れって言われて“達也と一緒にいたい”って言えなかった。

それは、リュウと言う存在があたしの中であまりにも大きすぎたからだ。

達也の事は好きだったけど、リュウと言う存在を越える事は出来なかった。

あたしはずっと付き合った時から達也を傷つけていたんだ。


あたしはただ、人を傷付ける事しか出来ない人間なのかも知れない…。

フラフラになりながら、そんな事を考えていると、だんだん頭に痛みが走りだしていた。

身体も何もかもボロボロだ…


家に帰って袋の中にあった薬をテーブルの上にばらまく。

少しの間、止まっていた薬。

また薬生活だ…。もう止める事なんて、きっと出来ないと思う。


頭痛薬を流し込んだ後、睡眠薬を喉に流し込み何もかも忘れるように、あたしはベッドに倒れ込んだ。