涙の欠片


短髪で金の髪を立たせ、胸元まではだけた黒のジャージを着た男。





…―――リュウ。



半年振りに見るリュウの姿にあたしの目は奪われた。

全然変わってない、あの表情。

そんなに離れていない場所からでも分かるリュウの顔。

リュウ…顔の傷なくなったんだ。良かったね、消えて…。

あたしがつっ立っていると、何気なく振り向いたリュウと目が合った。


あっ…、


だけどリュウはあたしの瞳からすぐに逸らし、タバコを咥えたまま賑やかな輪の中に入って行く。


「あー!!リュウもビール飲むでしょ?」


女は少し酔ってんのか、フラフラしながら缶ビールをリュウに差し出し、その缶をリュウは受け取る。


そんな光景に目を奪われていると、あたしの腕に鋭い痛みが走った。


「痛っ…!!」


痛みが走った後、あたしの足は引きずられるように前に進んで行く。

前に目を向けると達也はあたしの腕に力を入れて引っ張り、凄い勢いで足を進め、あたしの足はもつれそうになる。