涙の欠片


「お前、俺の事どー想ってる?」

「…好きだよ」

「じゃあ、いいだろ?」


そう言って達也はあたしの身体を押し倒し唇を押しあててくる。

その達也の身体をあたしは力付くで押し返した。


「ちょ、ちょっと待って」

「何で?」

「何でって、あたし前に言ったでしょ?あたし手術してんだよ…。だから…、だから怖いんだよ」


覆いかぶさっている達也の胸に両手を当て、達也の顔を見つめる。

そう…、怖いってのは事実だ。

手術してもう7ヶ月も経ってんのに、やっぱし抱かれるのは抵抗がある。

あの後、1度も抱かれてないから、そんな簡単に踏み切る事はあたしには出来なかった。

達也の事は嫌いじゃない。むしろ好きになりかけている。

だけど、あたしは達也に答える事は出来なかった。