「ねぇ、恵梨菜ちゃんって好きな人いるの?」
達也は“付き合ってる人いるの?”じゃなくて“好きな人いるの?”って聞いてきた。
美沙が言ってた、あたしとリュウは誰もが知ってたみたいで、その時のあたしは周りすら見てなかったから他に見向きもしてなかった。
あれから3ヶ月が経つと、誰もが別れた事を知っていた。
流れていく噂はホントに早かった。
「今は…いない…かな…」
「何?その微妙な答え」
達也はそう言って笑いながらコーヒーを口に含む。
あたしは目の前に置かれているアイスティーをただずっと見つめていた。
周りから見るとあたしと達也はきっと恋人同士に見えるんだろうな…
別に嫌じゃないけど心ん中はしっくりこなかった。
なんで着いてきたのかも、あたしには分からなかった。
ただあたしの足は達也の後を追ってた…



