涙の欠片


自分の部屋に入って、テーブルの上に散乱している薬を掻き集める。

もう、誰も頼れる人は居ない。

まぁこれも全部自分で決めた事だし…


この1年間ずっと頼ってばかりで助けてもらうばかりで…、

でもその中に居たからあたしは今こうして普通に居れるんだと思う。




その次の日から学校の廊下で一馬とすれ違う事も何度かあったけど、一馬はあたしに声を掛けなければあたしを見ようともしなかった。


本当にもう、赤の他人だった。



「ねぇ、食堂行こうよ」


4時間目が終わってすぐ美沙はお腹を擦りながら声を掛けてきた。


「うん。直人は?」

「もう行ってる」

「はやっ…」


そう言ってあたしはうっすら笑い、美沙と食堂へ向かった。

食堂ってとこすら来た事がなかったのに最近は美沙と毎日の様に行く。

空いている席まで行き、あたしは手に持っていた菓子パンをテーブルの上に置いた。


「ちょっと飲み物買ってくる」


美沙にそう告げてあたしは出入口の所にある自販機まで行く。

ポケットから小銭を取り出し小銭口に入れようとした時、誰かがあたしにぶつかりチャリーン…と音をたててお金が落ちた。



「あっ…、」