涙の欠片


一馬と帰る時は“夜寝てんのか?”とか“量守ってんだろな”とかの会話しかなくて、それにあたしは“うん”って答えるだけ。


でも、それももう終わりにしたい。

いつまでも頼ってらんない…

頼り過ぎると甘えてて自分も一馬もダメにしてしまう。


一馬に送ってもらって1ヶ月が過ぎた頃、一馬はいつもの様に「じゃあ、また明日な」ってあたしに声を掛け、背を向ける。


だけどあたしはその背中を止めた。


「一馬ちょっと待って!!」

「ん?」


不思議そうに振り向く一馬にあたしは小さく呟いた。


「今までありがとう…」