マンションの下に呼んでおいたタクシーに乗り込み、あたしは自分の家へと向かった。

ただ何もする事はなくベッドに寝転んで天井を見つめるだけの時間が刻々と過ぎていく。


昼を過ぎて、16時になってもあたしは学校へは行かなかった。

何度か麗さんから電話があったけど、あたしは出なかった。


外はすっかり暗くなり、外の静けさと部屋の静かさが重なり合って寂しさを増す。

0時を回ってすぐ風呂に入り、部屋に戻って来るとテーブルに置いている携帯が光を出して点滅していた。

何気なく携帯を取って開けると1件のメールがきていて、あたしは受信BOXを開けた。

そこに映し出されるリュウの文字。

全然メールなんて今まで入れてこなかったリュウからのメール。


その下の文に思わず息がつまりそうになった。






…――お前が別れを望むのなら、俺はそれに応える――…




その下に付け加えられたように書かれた“ありがとな”と言う文字に思わず涙が込み上げてきそうになった。


「……終わった」


そして、卒業おめでとう。


あたしは深く息を吐き出し目を閉じた。