涙の欠片


あたしはリュウに助けてもらうばかりでリュウに何もした覚えがない。

リュウに助けてもらうばかりであたしは逆にリュウを苦しめる事しか出来なかった。


初めて会った時、本当にリュウが怖いと思ってて…、でもいつの間にかリュウに惹かれてて…

あたしが嫌がらせされた時も、あたしが襲われてた時も、あたしが入院した時も、いつもいつも助けてくれて側に居てくれて隣に居るリュウの温もりが大好きだった。


麗さんが言っていた事が今更ながらに蘇ってくる。


“好きになっちゃうと周りが何も見えなくなって、その人しか見えなくて不安が積もって、言ってる事すら耳に入ってこないんだよ…。疑いだしたら止まらなくて”


本当にそうだった。

リュウを疑い過ぎて、信じられなくなっていた。

いつの間にかあたしはリュウを傷つけていた…。


だからもう、リュウを苦しめたくない。

最後にあたしが出来る事は目の前に盛大に広がる神社。


そう…







…―――お百度参り。