泣いちゃ駄目って思って手で必死に涙を押さえるけど一度溢れた涙は止まる事なく次々と溢れだし、あたしの膝の上にポタポタと弾いて落ち、欠片となって散らばっていく。
「…ごめ…。ごめんね、リュウ…、ごめ…」
手で涙を拭いながらリュウに何度も謝る。
布団を捲り上げてリュウの右腕をだし、あたしはギュッと握り締めた。
刻々と時間は過ぎ、あたしは一睡をする事なくリュウの顔をずっと見てた。
リュウの目は覚める事なく時計の針は5時を指していた。
あたしは痛々しいリュウの顔にそっと触れ頬と頬をくっつける。
「…ごめんね」
小さく囁いた後、頬を離しリュウの手の甲にキスを落とし病室を出た。
外に出るとまだ薄暗く、朝いちの風は身体が凍りつきるほど冷たかった。
身体を震わせながら玄関の前に停まっていたタクシーに乗り込み、自分の家の前で停めてもらう。
「ちょっと待ってて下さい」
タクシーの運転手にそう告げてあたしは車から下りた。



