カーテンを手で少し開け、ベッドに寝ているリュウの姿に思わず、溜まっていた涙が一気に溢れ出した。
左腕には点滴が取り付けられ、口には酸素マスクが取り付けられてリュウの頭には包帯が巻かれてあって顔にもガーゼが数枚貼りつけられていた。
点滴をしている腕にもグルグルと包帯が巻かれてあって、これ以上リュウの姿を見る事が出来なくなったあたしは両手で顔を押さえる。
何でこんな事になってんの?
何で?
あの時あたしがリュウの事、素直に聞いてればリュウを帰したりしてなかった。
リュウの異変に気付いてたのに突き放して帰したりしたから…
全部あたしの所為。
徹でも翔平でなくて、全部あたしの所為。
「…リュウ…」
小さく漏れるあたしの声は啜り泣く息遣いで消されてしまう。
うまく口が開かない。
何でリュウがこんな目にあわなくちゃいけないの?
何で…
何で…
何で、あたし達の中には光と言うものはなく、ただこの狭い消毒液の臭いで囲まれた個室にとどまる事しか出来ないんだろう。
何で、痛みと苦しみと悲痛と失意しか与えてくれないんだろう…



