「リュウに会わせて…」
小刻みに震える身体と流れ落ちる涙と啜り泣くあたしの小さな声が漏れる。
「うん」
立てないあたしの身体を徹は支えて立たせる。
目眩がしてフラッとして額に手を当てるあたしに「大丈夫?」と徹は俯くあたしの顔を覗き込む。
コクンと頷くあたしは徹に支えてもらいながら翔平の後をゆっくり着いて行く。
エレベーターで3階まで行き長い廊下を通り過ぎ、一番奥の扉の前で翔平は立ち止まった。
ドアの横の壁には、はっきり書かれたリュウの名前を見て、またフラッと目眩がする。
そのドアが内側からガラッと開くと、中から看護師さんがカラの点滴を持って出てきて、あたし達に軽く頭を下げた。
徹と翔平は看護師さんに軽く頭を下げ、呆然と立ち尽くすあたしに「…恵梨菜ちゃん」と翔平が声を掛ける。
今だに小刻みに震えている手で、ドアの取っ手を握りしめ、ゆっくり開けて中に入る。
中に入ると半分までカーテンが閉まっていて、あたしは震える足をベッドの近くまで進めた。



