涙の欠片


だから、あたしに対する嫌味もアイツらにとっては快楽なんだろう。だから止める事ができない…

だからって、あたしにはタバコが快楽なのか?って聞かれると分からない。

短くなったタバコを灰皿に押し潰し、あたしはリビングへ向かった。

ボーっとする時間もあまり好きではない。すぐに嫌な事を思い浮かべるから。


だからあたしはリビングに向かい聖梨香と他愛もない会話をする。

会話と言っても聖梨香が学校であった事を一人でペラペラと話しているだけだ。


後ろのキッチンで母が料理を作る中、あたしは聖梨香の話を耳に入れ、ご飯が出来上がってすぐあたしは一人で食べだす。

4人で囲んで食べるのも好きじゃない。父と母のどーでもいいようなあたしへの会話はうんざりだ。