涙の欠片


先生は言ってた。


片方の右卵管は無くなったけど、あと左卵管が残っているから妊娠はできると…

でも、その確率は半分。


そして本人さんが気付くのが遅かったと…



気付いてた。
気付いてた。

生理不順でおかしいって事ぐらい気付いてた…。

寝不足と睡眠薬に頼る毎日で不順になってるだけだと思い込み、あたしはそれを放置した。


ムカついた…

ムカついた…
自分自身に。



何で病院に行かなかったのか…

何で気付いてんのに行かなかったのか…

もっと早く病院に行ってれば…

もっと早く検査していれば…


結局あたしは、何かが起こってからいつも後悔が過る。


許せなかった…
そんなあたしが許せなかった。



全部、あたしの所為。


自業自得。





込み上げてくる涙を必死に押さえようとしても次から次へと涙な落ちる。

布団を頭まで引っ張り上げて声を押し殺して泣くあたしの耳に「…恵梨菜」と小さな声が聞こえた。


顔を見なくても分かる。


リュウだ。


あたしはそのまま顔を出す事なく目から流れ落ちる涙と声を押し殺して泣き続けた。