下腹を押さえて痛みを我慢して目から涙を出すあたしに今度は男の先生が来て、またもやあたしの心を鋭く突き刺した。
「綾瀬さん、分かるかな?」
コクンと頷くあたしに先生は軽く頷き言葉を続ける。
「今、お腹の中が凄い事になってんの。で、今から緊急手術するから」
「…―――は?」
「手術。分かる?今、凄い危険な状態で血圧も相当に低いし、お腹の中で凄い血が溜まってる。だからこのまま放っておくと死んでしまうから今すぐ手術しないといけない」
…―――え?
この人、何言ってんの?
あたし今来たばっかじゃん。
何言ってんの?
手術って何?
血が溜まってるって何?
死ぬって何?
あたしの頭ん中は真っ白で、何がどうなってんのか分からない状態だった。
ボロボロ涙を流すあたしは両手で顔を隠す。
「頑張ろ」
先生が言った言葉ですら全然分かんなかった。
何を頑張るの?
もう、何も分かんない。



