「連れて帰るわ」
あたしの身体をギュッと抱え込むと「徹も麗も悪ぃな」とリュウは言って足を進める。
廃墟の中に点く薄暗い電球。
もう壊れかけでチカチカ点滅してて、外の暗さと交じって余計に暗く感じ足場が悪い。
「…痛…ッ…」
何かが足の裏に刺さり、足の裏からジンジンと痛みが走って思わず悲痛の声が漏れる。
あまりの痛さで足が動かない。
「恵梨菜?」
「痛い。痛い」
「どうした?」
「左の足の裏…痛いよ」
リュウは抱え込んでいたあたしの身体を離し、その場にしゃがみ込む。
リュウに足を触られてビクッと身体が飛び跳ねた。
「お前、靴履いてねぇのかよ。取ってくっから待っとけ」
「いらない。もう、あんな靴いらない。足痛いよ…痛いよ」
膝に手を当て前屈みになって痛さを我慢する。
「暗くて見えねぇ…」
リュウがそう言った瞬間、あたしの身体がフワッと浮きリュウに抱えられ、そのままリュウはあたしを抱えたままガラクタが散乱している建物を出る。
外に出ると深夜の外は真っ暗で周りさえ見えなかった。
あたしを抱えながらリュウが暫く歩くと、少しずつ灯りが出てきて、その広場には何台か車が停まっていた。



