リュウはタバコに火を点け、咥えたまま床に置いてある車の雑誌を手に取りパラパラと捲り、あたしは冷蔵庫に入っているオレンジジュースを取り出して、ファッション雑誌を見始める。
やっぱし、リュウとあたしは馬鹿みたいに話をするほうじゃなくてお互い口数が少ないほうだと思う。
だけどあたしは、この静かさは嫌いじゃない。
むしろ好きだ。
隣にリュウが居るって事だけであたしは落ち着く。
暫くたって立ち上がるあたしに「ん?」とリュウは見つめる。
「あっ、風呂入る」
そう言ったあたしにリュウは軽く頷き、あたしは風呂場に向かった。
シャワーを浴び終えた後、部屋に戻るとリュウはベッドに寝転び目を閉じていた。
電気を消して奥側の壁ぎわに寝るあたしはリュウを飛び越えて布団の中に潜り込む。
リュウの方に身体を向けて潜り込んだ瞬間、リュウの右腕があたしの背中に回り、ギュッと抱え込まれた時、あたしの身体はビクッと上がった。
「…リュウ。起きてたの?」
「寝てた」
「ごめ…。起こして」
「別に…」
リュウがそう言ってすぐ、あたしの唇にリュウの唇が落ちてきた。



