涙の欠片


「…ねぇ?」

「あ?」

「なんで龍なの?リュウだから龍なの?」

「は?何だそれ」

「えっ、いや…名前」

「あぁ…。とくに理由はない」


リュウはタバコの火を消し首に巻いていたタオルで髪を拭く。

そして、そのまま立ち上がって脱衣所に向かう。


暫くの間、ドライヤーの音が聞こえてて、それが止まるとリュウの声が飛んできた。


「恵梨菜、着替えろ。飯食いに行くぞ」

「えっ、でもあたし制服だし家に帰って着替えたいんだけど…」

「あ?制服でもいいだろ」

「だって…。制服嫌い」


嫌々小さく呟きながらベッドから下り、床に置いていた制服を抱え脱衣所へ向かった。

鏡に向かっているリュウは金髪の髪を立たせている。

その姿をジッと見ているとリュウは横目であたしを見て軽く息を吐いた。