「目を閉じるのが怖い。だから寝れない」
俯いたまま小さく震えた声を出すとリュウはタバコを灰皿に打ち付けながら反対側の手であたしの頭をゆっくり撫でた。
「何で電話してこなかった。寝れなくてもいいから電話しろって言っただろ」
そう言ってリュウはタバコを咥え、あたしの顔を覗き込む。
「だって…これ以上リュウには迷惑かけれない」
「俺がいつ迷惑っつった?迷惑だったらとっくにお前の事なんか突き放してっけど。全然迷惑じゃねぇよ」
リュウの優しい言葉に思わずリュウの温もりが欲しいと思った。
欲しくて欲しくてリュウの温もりに触れたくて…
そう思った時だった。
あたしの身体がリュウに引き付けられて、あたしの視界がリュウの胸で一杯になった。
あたしの後頭部と背中にリュウの腕が回りきつく抱きしめられる。
そんなリュウの温もりにもっと触れたくて、気付けばあたしもリュウの背中に腕を回していた。
誰でもいいから温もりが欲しいと思った。
昨日までそう思ってたはずなのに気付けばリュウの温もりじやなきゃ駄目って思ってた。



