「あっ、そうだ。恵梨菜ちゃん、ちょっと先にコイツ送ってくから恵梨菜ちゃんち後になるけどいい?」
バックミラー越しから翔平はあたしを見る。そこにあたしも目を向け頷き口を開いた。
「えっと…2人は付き合って―――…」
「んなわけないってば」
女の人はあたしの声を遮り後ろを振り向いて自分の顔の前で手を振った。
「コイツは俺の隣に住む女」
「隣って言うな。幼なじみと言え」
「うるせぇよ。俺の事、足に使っといて偉そうな事言うな」
不機嫌そうに言う翔平にあたしは口を開く。
「使ってる?」
「そうそう。学校の近くに短大あるっしょ?コイツそこに行ってんだよ。だからすぐ俺に送り迎えって言ってくる」
「あー…なるほど」
納得して頷くあたしに女の人は振り向いて「便利だよ」と微笑む。
「俺を足に使うな。お前、免許持ってんだったら自分で行け」
「いいじゃん別に。あっそうそう知ってた?」
そう言って女の人はあたしに目を向けクスクス笑って翔平に軽く指差す。
そんな行動にあたしは首を傾げた。



