あたしは涙を流しながら欄真をみた。
その瞳は瞬きする事なくあたしをずっとみていて吸い込まれそうになった。
最初みた時は綺麗な目をしてるなって思ったけど、今はただ怖くてしょうがない。
何もかもがみすかされてるみたいで、自分の過去が知られるんじゃないかと思うと怖くて逃げ出したい衝動にかられていて自分じゃあ抑えられなくなっていた。
ドンっ！
「おい！！」
あたしは走って逃げ出した。
ドアを思いっきり開いて壁に打ち付けてやった。
後ろから欄真と優さんの声がしたけど、振り向くことなくただ走り続けた。
欄真も負けじと追いかけてくるけど、あたしは負けなかった。
それからどれぐらい走っただろう。
気がついたら家についていた。
