「……それは、まぁ..許そう。しかし、その後だ」 シルベリアは、厳しくジェオルドを見据えた。 「城を、出て行くとはどう言う事だ」 皆がその言葉に反応した。 ────…そう、 ジェオルド王子は、あの女性と結婚して旅に出ると言い出したのよ。 「後継者がいないこの国は、どうする?」 その言葉にジェオルドは、罰が悪そうに顔を歪めた。 そして、 「後継者の権利は、キルトに譲ります」 とぬけぬけと言い切った。