朝に弱いあたしが目覚めると もう隣に真保はいなかった。 「オハヨ…」 顔も洗って歯も磨いてメイクもばっちりしてあたしはリビングに降りていった。 「あ――お姉ちゃん、さっきからケータイずっと鳴ってたよ?」 「あ―ありがと」 内心ケータイどこやったっけ?と思ったあたしは 真保の「ほら、また!!」という声に耳をすますと 何年も前にあたしが憧れていたロックバンドの着うたが聞こえてきた。