恐夏。


それは、恐い夏―。



「ん………?」


「夏芽っ!?大丈夫か?」


「う~ん…。大丈夫だけど…いたっ!」


「あ、安静にしてなきゃいけないって…」


「っていうか、ココ、どこ?」


「市立病院だよ。夏芽、屋上から落ちたって…」


琉璃の話を聞くと、こういうことらしい。


私は、屋上にいた。それは何となくで。


屋上の、端にいた私。


それで、誰かに突き落とされた。


突き落とされたのがわかる理由は、