恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



さっきまで明るかったのに、図書館に着くと辺りは薄暗くなってた。



「智子!」

「あっ、美樹! こっちこっち」



私に向って大きく手招きする智子の周りには、知らない男の子が三人立っていた。



誰だろう……。




私は不思議に思いながら智子たちの所へ駆け寄った。





「美樹、紹介するね。私の彼氏の拓也とその友達の関君と斎藤君」




初めて会う智子の彼氏の拓也君は茶髪でちょっと不良っぽいけど、智子が言ってたとおり優しそうな人だった。



「はじめまして」


女子高ってことあって同年代の男の子に免疫がない私は、小さな声で挨拶した。



「美樹ちゃんのことは智子からよく聞いてたよ。
おまわりさんのことが好きなんだって?」


拓也君の発言に私の心臓は飛び跳ねた。


智子~、そんなことまで言ってたのー!?



智子に横眼を向けると、智子は焦ったように口を開いた。


「おまわりさんに接近するために、拓也たちに協力してもらおうと思って」



協力……?