「おまわりさん! おまわりさん!!」
そんな……
どうして どうして――‥
おまわりさんの体を揺する私の視界の隅に、争う二つの影が映る。
けど、その影は私の意識の中には入って来なかった。
「嫌だ……嘘だよ――‥!!」
反応を示さないおまわりさんの姿だけがはっきりと目に映ってるのに、この現実を受け入れることが出来なかった。
気づいた時には、一つの影が私に近づいていた。
その影をゆっくりと見上げると、不気味な笑みが浮かんでいた。
「ハハッ、銃を隠し持ってたことにも気づかないで、バカな警察」
その影は、浅野さんの息子だった。
その不気味な笑みの後ろに、顔に殴られた形跡がある名取さんが倒れていた。

