恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「青木警視長のご自宅だったなんて驚きました」

「いつも帰宅するのが遅いから、会ったことがなかったんだな。
わたしも驚いたよ。母さん達が話していた好青年が宮本だったなんて」



お父さん本当に嬉しそう。

あんなお父さんの嬉しそうな声を聞くのはい久しぶりかも……。



台所から二人の背中を見ていると、お母さんが小声で私に言った。


「なんだか親子みたいね」



その途端に私の顔はまた熱を帯びた。


だって、お父さんとおまわりさんが親子っていうことは、

おまわりさんと私は夫婦ってことだよね……?



おばあちゃんが赤くなった私の顔を見て口を開いた。


「ふふ………、美樹ちゃんかわいいわね」




も~、おばあちゃんもお母さんも私をからかってるの?


赤い顔の私に同じ視線を向ける二人に、私は頬を膨らませた。