恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



驚いた。

まさかお父さんとおまわりさんが知り合いだったなんて……。



お父さんは普段お酒なんて飲まないのに、楽しそうにおまわりさんとビールを飲んでる。


男性の笑い声がこの家にあることが凄く新鮮に感じた。



「懐かしいな~。約二年ぶりか?」


「はい」


「というと、君は26歳になったのか。早いなぁ……」




おまわりさんは26歳なんだ……。


つまみの用意をしながら二人の会話に耳をたててる私。




お父さんとおまわりさんの笑い声を聞いてるだけで、なんだか嬉しくなった。


だって、今までお父さんは私が男友達の話をするだけで不機嫌な顔になってたから。



やっぱり自分の好きな人は、自分の家族にも好きになってほしい。


その願いが今叶っているように思えた。