お風呂に入り、気持ちが少し穏やかになった私は、昼間の智子のことを思い出した。



そういえば、智子……



迷わず智子に電話をかけた。



もし拓也くんのことで悩んでるなら、話してほしい。


少しでも力になりたい。





『もしもし』


「智子? 美樹だけど……」


『美樹! あれから先生と上手くいった?』


「うん、楽しかったよ」


『良かった』




明るく話す智子の声に、悩みを抱えている様子はなかった。


けど、やっぱり何かあるはず。

だって、昼間の智子は不自然だったし、前はもっと拓也くんのことを話してくれてたもん。