恋 時 計 ~彼はおまわりさん~






『そのおまわりさんって呼ぶの、卒業しない?』


『おまわりさんって呼ばれるたびキスするよ?』






一瞬で甦った







優しい微笑み



紺色の制服と

桜の花びら




――おまわりさん








胸の中に、おまわりさんがいる。


体中に、おまわりさんの記憶が甦る。







悪気のない先生の言葉に、私は必死に笑顔をつくった。