恋 時 計 ~彼はおまわりさん~




「そろそろ交番に戻るわ。また宮本に見つかったらまずいしね」



浅野さんはわざと眉間と鼻に皺を寄せて言った。


その顔が可笑しくて、私はクスッと笑い浅野さんに手を振った。




私も学校に行こう。


浅野さんのおかげだね、

さっきまで緊張してたのに、今は少し落ち着いてる。






学校に着いた私は、いつものように上靴に履き替えて教室に向かった。



「おはよう。風邪治った?」

「うん。もう大丈夫」


廊下ですれ違う友達と笑顔で言葉を交わし、階段を上った。




10段程ある階段を上り終えた時、突然鈴木先生の姿が目の前に現れた。