泣いても泣いても 時は止まらないし、時は戻らない。 そしてどんなに泣いても、想いは変わらない。 変わったのは、私の外側にあるものだけ。 跳び箱の補習が終わったこと。 おまわりさんがくれた温泉チケットの有効期限が切れたこと。 雪が桜の花びらに変わり始めたこと。 私は高校三年生になり、新しい教室で過ごし始めていた。