恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「おかえりなさい」


あれ……?

どうしておまわりさんがうちにいるの!?



茫然と立ちすくんでる私の前で、お母さんとおばあちゃんと一緒に食卓を囲んでいるおまわりさん。


私は驚きすぎて声さえ出なかった。



「おばあちゃんたらね、昨日のお礼がしたいって無理やり宮本さんを連れてきたのよ」

「へぇー、そうなんだぁ……」


私は目を泳がせながら鞄をソファに置いた。



嘘みたい。

おまわりさんがうちでご飯食べてるなんて……。


社交的な性格のおばあちゃんのおかげだね。



「いやな顔一つしないで親切にして下さったんだもの、
このくらい良いじゃない。
それに、無理やりなんかじゃないわよね?」

「はい……。なんだか逆に申し訳ないです」


照れながらおばあちゃんに話すおまわりさんを見て、お母さんは嬉しそうに微笑んだ。