恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



放課後、智子に今朝のことを聞こうと思ってたのに、智子は塾に行くからって先に帰ってしまった。


結局何も聞けないままになっちゃった……。



ゆっくりと帰り道を一人で歩きながら、今朝のことを思い返す。


声をかけてもらえただけで嬉しいのに、名前まで知ることができた幸せな朝。



明日も会えるかな……。

またお話しできたら嬉しいな。




今朝他の警官と交代して今日は休日のおまわりさん。


今頃何してるんだろう。

家は近いのかな……?



そう思いながら玄関の扉を開けた。


「ただいまー」



いつもどおりに家の中に入った私。


けれど、家の中はいつもどおりではなかった。