恋 時 計 ~彼はおまわりさん~



「美樹?」


立ち止まらない私の手を、おまわりさんが握った。



「離して!!」


手を振り払ったと同時に、おまわりさんの顔が視界の中に入った。


目を大きくして驚いているおまわりさんの顔。



「どうした? 電話にも出ないし、何かあった?」

「別に」



心配しているおまわりさんの声を聞き流すように歩き始めると、おまわりさんの手が今度は力強く私の手を握った。





「じゃあどうして泣いてるの……?」





おまわりさんの言葉を聞くまで気づかなかった。


止められていると思っていた涙が、ポロポロと頬を伝っていることに。